海洋散骨オーシャンズ

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2021年2月4日 2022年8月9日

自分で散骨するには許可って必要?散骨の仕方やルールについて解説

自分で散骨するには、どのような方法があるのでしょうか?また、許可を取る必要はあるのでしょうか?今回は、散骨を業者に依頼をせずに、自分で散骨する方法や手順、守るべきルールやマナー、散骨場所の選び方などについてわかりやすく解説します。

個人での散骨に必要な許可について

お墓に関する唯一の法律である「墓地、埋葬等に関する法律」には散骨に関する記述が一切ありません。基本的には、特別な許可なしに散骨することが可能です。

1991年に法務省と厚生省は、散骨について以下のような意味の見解を述べています。

「節度をもって行われる限りは違法性はない」

法務省官僚の見解

「墓埋法は散骨を規制するものではない」

厚生省の見解

公式な文書がないため、あくまでも非公式な見解となります。

2021年3月30日に厚生労働省より「散骨に関するガイドライン」が発表されました。散骨事業者向けではありますが、ガイドラインが公表されたということは散骨は違法ではないということになります。

以下のようなケースを除いて、個人で行う散骨には特別な許可や認可は必要ありませんが、一定のルールや法律等を守って散骨を実施するようにしましょう。

許可が必要となるケース

すでに埋葬された遺骨を無許可で取り出すはことできません。「墓地、埋葬等に関する法律」に基づいて、市町村長の「改葬許可証」が必要となります。

改葬許可証の申請には、以下の2点が必要となります。

  • 埋蔵証明書:墓地の管理者に発行してもらいます。
  • 改葬許可申請書:役所の戸籍課などで入手できます。ホームページからダウンロードできる市区町村もあります。

埋蔵証明書と改葬許可申請書を役所へ提出して許可がおりると、改葬許可証が発行されます。改葬許可証を発行した上で、お墓から遺骨を取り出しましょう。

散骨が許可されていない地域もある

北海道、長野、埼玉などの一部の地域では、散骨に関する条例があります。違反をすると懲役や罰金などの罰則を受ける条例もあります。自分で散骨する場合は、市区町村の条例を必ず確認しましょう。

自分で散骨する手順とルール

手順① 親族間でよく相談する

散骨には、「お墓の維持費や後継者問題がなくなる」「海や山など散骨した場所すべてがお墓になり、気軽にお墓参りできる」などのメリットがある一方で、散骨に対して否定的な意見を持つ方もいらっしゃいます。散骨後にトラブルにならないよう、親族間でしっかりと相談した上で散骨を行いましょう。

手順② 散骨できる場所を探す

散骨の場所選びには細心の注意が必要です。他人の私有地に散骨してはいけない事は明白ですが、公共の場所であっても散骨できる場所はごく一部に限られています。さらに条例によって禁止されている地域もあるため、ご自身でよく確認を取りましょう。

主な散骨場所

散骨場所判定説明
散骨場許可を得て運営されている散骨場であれば安心して散骨できます。費用はかかるでしょう。
山林その土地の所有者により異なります。
自己所有地自分の土地であれば散骨できます。周辺住民への気配りは忘れずに行いましょう。
国有地基本的に申請をしても許可は得られません。合法にも違法にもなります。法律の専門家に相談の上、実施することをお勧めします。
観光地×観光地やその周辺で散骨をした場合、風評被害などで訴えられる可能性があります。
海(沖合)陸地から2km以上離れた沖合で、漁場・養殖場・人目から離れた場所であれば問題ないでしょう。
海(沿岸)×海水浴場はもちろん、漁場や養殖場が近くにある場合は風評被害などで訴えられ可能性があります。
河川・湖×川や湖は水源です。多くの人の利益を損なう危険性があるため、散骨してはいけません。

手順③ 遺骨は2㎜以下の粉末状にする

散骨を実施するにあたり、遺骨を1㎜~2㎜程度に粉末化する必要があります。この作業を「粉骨(ふんこつ)」と言います。火葬後の遺骨をそのまま散骨すると、トラブルの原因となるだけでなく、死体遺棄罪に問われる可能性もあります。必ず遺骨を遺骨とわからない程度に粉骨した上で散骨を行いましょう。

粉骨の仕方

自宅で粉骨するには、乳鉢と乳棒を使ってすりつぶす方法があります。数回に分けて粉骨することで綺麗なパウダー状になるでしょう。

親族の遺骨を自分の手で粉砕する作業は非常に心苦しい事、手作業の粉骨には時間がかかる事を考えると、粉骨業者に依頼する方法も考えておいた方がよいでしょう。

手順④ 散骨当日のルールとマナー

散骨は、遺骨を撒く行為のことです。穴を掘って埋める行為は「埋葬」と言い、許可が必要な行為となります。決して遺骨に土をかぶせたり、穴を掘って埋めたりしてはいけません。

また、近隣住民や散骨に否定的な考えを持つ方のことも考えて、喪服を着用せずに平服で散骨することがマナーとして必要です。

散骨は自然葬のひとつですので、散骨袋などは自然に還る素材を使用してゴミは必ず持ち帰りましょう。

散骨業者に頼めば安心です。

個人で行う散骨のやり方やルールについてご紹介させていただきました。散骨は法律で定められていない分、周囲の人や環境への配慮がとても重要になります。

もしも、散骨が原因でトラブルが起きてしまったら、故人も浮かばれないでしょう。散骨供養や粉骨サービスは、一般的な葬儀よりも比較的安価にできる葬儀です。可能であれば専門の業者に依頼する方が賢明です。

ご遺骨の供養方法でお困りの方は、是非一度ご相談ください。専門のスタッフが丁寧にお話をお聞きいたします。